相変わらず個人としての人前願望は出てこないのですが、そういうこととは別に、あまり人が演奏しないために、結果として人の耳に入らないジャンルのウタというものについて、いろいろ思うことが増えてきました。クラシック系の日本歌曲(特に現代のもの)もそうですが、童謡唱歌、ハワイアン、いまやジャズ・スタンダードなどもそのうちの一つかも知れません。

 同年代〜一回りくらい下の世代で、スタンダード曲を全く知らないという人が結構いるのに最初はびっくりしたものです。「スターダスト」くらいは誰でも知っているかと思っていましたから。もっとも、そういう自分も、高校3年の時に「マイ・ウェイ」を何かで初めて聞いて(カラオケではありませんが)、周りに「そんなもんも知らないの?」と言われたクチなので、知らないジャンルというのはそういうものだよなと思う権利はあるわけですが。

 それはそれとして、歌は世につれ、ということもあり、古いものは放っておくと、どんどん流れて消えていくものだと思ってもいるわけです。そろそろ40代も真ん中に入る昨今、オヤジ臭い歌とか、古くさい歌とか、そういうものを歌って回る側に入ってみるのも面白いかな、と少しずつ思いはじめています。